こんにちは、カイです。
縁あって、2月24日(日)に京都学園大学へ出稽古に行って来ました。
京都学園大学と言えば、パワーリフティングの世界では知らない者はいない超名門校で、これまで世界大会に出場する選手を多数輩出しています。
これだけコンスタントに強い選手が出てくるというのは、選手の皆さんのポテンシャルが高いのはもちろんのこと、監督である三浦先生の指導や練習内容にも何か秘密があるのではないかと以前から気になっていたので、個人的にはその答えを探ることも凄く楽しみにしながら行って来ました!
目次
出稽古へ行かせてもらった経緯
そもそも今回の出稽古の話は、沖縄出身の変人リフター・通称サトウキビ(@DSCJ_300100140)が持ってきてくれた話でした。
彼は京都学園大学の古川潤選手(JCP2019 93kg級 2位)と以前から知り合いで、出稽古に行きたいという旨を伝えたところ快諾して頂けたらしく、それで普段から仲良くしている僕と内田さん(@shigeyoshi07)を誘ってくれた、という流れだったようです。
たまに出る彼のこういう行動力には驚かされますが、何にせよこんな貴重な機会をくれてめちゃくちゃ感謝です。
JCPでもセコンドついて貰ったし、彼には本当世話になってるな・・・
内田さんも駅から送迎までしていただいて、ありがとうございました!
いざ京都学園大学パワーリフティング部へ

京都学園大学パワーリフティング部の練習場は、京都学園大学亀岡キャンパス内にあります。
練習場には競技ラック4台、パワーラック1台、シャフト・プレートは多数あり、デッドリフトは中央部のスペースを使用して3箇所ほどで実施可能、という十分過ぎる設備が整っていました。
この日は高校生や僕らのような外部からの参加者を合わせた総勢20名ほどで練習が行われました。
京都学園大学の練習の流れ
この日の京都学園大学の練習は、
- 全員でウォーミングアップ(体操や静的・動的ストレッチ等)
- 個人練習(約3時間)
- 全員でウォームダウン(体操)
という流れでした。
活動自体は週6日・1回3時間・1日1種目でスクワット・ベンチプレス・デッドリフトをそれぞれ週2回ずつというのが基本となっているそうです。
毎回皆が同じメニューではありませんが、「重量を一度その日のMAXまで上げ、その後徐々に軽くしていきながら毎セットしっかり追い込む」というメニューがベースになっているようでした。
三浦監督曰く、「基本的には練習内容については選手自身の考えを尊重している」とのことでしたが、選手から相談があれば個人に合わせたメニューを都度作成してあげているそうです。
「1番しんどい最後の1レップを1番良いフォームで」という文化が部員に浸透していた
今回練習に参加させて頂いた中で一番感銘を受けたのが、「1番しんどい最後の1レップを1番良いフォームで」という文化が部員全員に浸透していたことでした。
今日凄く感銘を受けたことがあって、京都学園って「1番しんどい最後の1レップを1番良いフォームで」っていう文化が部員に浸透してるんよね。
確かに、毎回のセットをその意識でやってる人と、そうじゃない人とでは1年経ったら凄い差が開いてそうやなと思った。— カイ (@Kai_MuscleBlog) 2019年2月24日
セット毎にしっかり追い込むようなメニューを行う中で、これがどんなに難しいことかトレーニングをされている方なら理解できると思います。
京都学園大学の練習では、誰かがセットをやっていると「そのレップをさっきより良いフォームでいこう!」とか「その最後の1レップを1番良いフォームで!」と声がかかっていました。
今までキツくなってくると崩れたフォームで挙げてしまいガチだった自分にとっては、カルチャーショックに近いレベルの衝撃でした。
考えてみれば、そのセットで1番しんどい最後の1レップって、まさに試合で行う1レップ(1試技)に通ずるものがあるんですよね。
それを崩れたフォームで挙げてもなんの意味もない・・・もちろん頭では理解していたつもりでしたが、今回ようやく本当の意味で理解できた気がしました。
これは京都学園の強さの秘訣の1つだと思ったので、しっかり吸収させてもらいます。
三浦監督から聞かせて頂いた話
練習後に三浦監督から貴重なお話を沢山聞かせて頂くことができました。
その話の内容をブログに書いても良いという許可を頂けたので、僕なりの解釈ではありますが、言葉にしてみようと思います。
あくまでも僕なりの解釈で言葉にしているので、もしかしたら三浦監督の意図とはズレてしまっている可能性があります。
極力相違がないよう配慮はしているつもりですが、その点についてはご理解頂けると幸いです。
神経系の発達を重視しているからこそ「走る」や「跳ぶ」という動作が欠かせない
三浦監督は「神経系」というものを非常に重視しておられました。
特に「走る」や「跳ぶ」という動作が神経系の統合に役立つのだそうです。
神経系という言葉は定義するのが少々難しい言葉ではありますが、要は「自分の身体を上手く動かす能力」だと僕は解釈しました。
つまり、「走る」や「跳ぶ」という動作を身に着けることで、「全身を一つに連動させて使うことが上手くなる」ということだと思います。
三浦監督曰く、スクワットジャンプ(自重でのジャンプ)が上手い選手はスクワットも強いそうです。
これは自分の周りの選手を見渡しても納得いく話ですし、僕もこれからランやジャンプをルーティーンとして取り入れていこうと思いました。
ちなみに、
- ジャンプは高く跳んで前後に動かず真っすぐに着地する
- ランは7割ぐらいのスピードで身体の力を抜いて気持ち良く走る
というのがポイントだそうです。
動作の意識を擬音化するということ
動作については、擬音化してしまうのが一番だそうです。
例えば、スクワットでバーベルを担いだ瞬間「ビシッ」と身体を固める、デッドリフトでバーベルを「グッ」と握るとかそういうことです。
確かに、いざ試合になって「えーっとまずは胸椎を伸展させて~」とか考えてたら動きがぎこちなくなってしまうし、出力も出ませんよね。
逆に、擬音化して「ビシッ」とか「グッ」とか音のイメージにしてしまえば、上手くフォームも決まって出力も出そうな気がします。
目から鱗の話でした。
意識(マインド)が一番大事
三浦監督が一番大事だと仰っていたのは意識(マインド)です。
例えば「自分はスクワットが苦手だ」と考えてしまう選手は本当にスクワットが伸びなり、逆に「自分はスクワットが得意だ」と考える選手は自然と上手くなり伸びていくそうです。
この違いは、好きな種目や得意な種目だと日々の2.5kgや5kgの記録更新を楽しむ前向きな意識で取り組めるのに対し、苦手な種目だと「挙がらなかったらどうしよう」とか「これぐらいは挙げないと」というような後ろ向きな意識で取り組んでしまうところにあるそうです。
また、意識の違いは身体の動きにも影響を及ぼすらしく、前向きな意識で臨むと身体は自然と正しい使い方で動き、後ろ向きな意識で臨むと身体は上手く動いてくれないそうです。
「好きこそものの上手なれ」と言いますが、実際周りを見渡してみてもスクワットが強い人はスクワットが好きな人ばかりですし、ベンチプレスが強い人はベンチプレスが好きな人ばかりです。
日々のちょっとした記録の更新を楽しみながら、前向きな気持ちで種目に取り組むことが何より大事ということですね。
非常に勉強になりました。
僕の練習内容
一応僕の練習内容も載せておきます。
体重71.5kg
スクワット
130-8
140-8
150-8
スクワット
130×8
140×8
150×8久しぶりに150kgまで持ってみたけど、凄く雑になってしまった。
でもこの後もらったアドバイスがうまくハマったから、次回はもっと良いフォームで出来そう。
惜しいところまでは来てる気がする。 pic.twitter.com/OgvPVx4KbI— カイ (@Kai_MuscleBlog) 2019年2月24日
130~150でフォーム練習
デッドリフト
210-2(3レップ目上がらず)
今日のトップセット 210×2(3発目上がらず)の上背部の負けが酷くて、流石に違和感を感じてたんよね。
よくよく昔のフォーム分析してみたら、引く瞬間には背中めっちゃタイトで丸まってない形が作れてた。
感覚もやっと同じになったしこれはキタぞ。 pic.twitter.com/vsM4dFcTvu— カイ (@Kai_MuscleBlog) 2019年2月24日
190-1
170-3
スクワットは久々に150kgを持ってみたところ、結構体感は軽かったのですが、フォームがかなり雑になってしまい反省しました。
このあとアドバイスを受けて四頭筋をやや意識して丁寧に練習をこなし、かなり良い感触が得られたので良かったです。
デッドリフトも久々に高重量を持とうということで210kgまで持ちました。
1レップ目から完全に背中が負けてしまい、「何かおかしい」と思い自宅に帰ってからまた練習しました。
その結果、上背部を丸めてセットアップしていたのが間違いだったと分かったので収穫ありでした。
次回の練習が楽しみです。
三浦監督、京都学園の皆さん、本当にありがとうございました!

最後になりましたが、三浦監督、京都学園大学パワーリフティング部の皆さん、この度は本当にありがとうございました。
皆さんのお陰で楽しく、そして学びの多い練習をすることが出来ました。
次回参加させて頂ける機会がありましたら、その時にはもっと選手としてレベルアップした姿を見せられるよう、これから一層頑張りたいと思います。
それではまた!