スモウデッドリフトで高重量を挙げるためのフォームとコツについて解説していきます。
スモウデッドリフトは、コンベンショナルデッドリフトに比べて簡単に重量が挙がるチートフォームだと思われがちですが、実際には怪我せず高重量を引くためには高い技術が必要とされる難しいスタイルです。
これからスモウデッドリフトにチャレンジしたい人や、スモウデッドリフトに取り組んでいるけどフォームにしっくり来ていない人の参考になればと思います。
(ちなみに筆者は66~74kg級のパワーリフターで、デッドリフトは試合ベストが230kg、パワーグリップ有りの練習ベストが250kg程度の中堅レベルです)
それでは見ていきましょう。
目次
スモウデッドリフトは多くの人にとって高重量を挙げるのに有利なスタイル
デッドリフトにおいて、手幅に対して足幅の方が広いスタイルを「スモウデッドリフト」、逆に足幅の方が狭いスタイルを「コンベンショナルデッドリフト」と呼びます。

高重量を挙げることが目的なら、スモウデッドリフトは多くの人にとって有利なスタイルです。
主な理由としては以下の3つが挙げられます。
- 上体の前傾が抑えられる(股関節のモーメントアームが小さくなる)
- 引く距離が短くなる
- 大腿四頭筋の力を最大限使えるようになる(大きい筋肉を使える)
特にデッドリフトに不利な体型(胴体の長さに対して腕の長さが短い)の人は、コンベンショナルデッドリフトだと上体の前傾が過剰になってしまう(股関節のモーメントアームが極端に大きくなる)のが大きな障害となりますが、スモウデッドリフトならその不利をいくらか打ち消すことができます。

技術的な難易度は高いですが、習得に時間を掛けるだけのメリットは十分あるスタイルだと言えます。
腕がめちゃくちゃ長い天性のデッドリフターや特別に背中の筋力が強い人以外は、スモウデッドリフトを習得することがデッドリフトの使用重量を伸ばす一番の近道だと思います。
スタンスが広いほど脚、狭いほど背中優位なフォームになりやすい
一口にスモウデッドリフトといっても、スタンスは狭めのミディアム~広めのワイドまで様々です。
基本的にはスタンスが広いほど前傾が少なく脚優位なフォーム、スタンスが狭いほど前傾が大きい背中優位なフォームになりやすいです。

上の写真でいうと、真ん中の脛が地面に対して垂直なフォームがオーソドックスなワイドスタンス、左はそれより狭いのでミディアムスタンス、右は広めのワイドスタンスといった呼び方をされることが多いと思います。
ここで言う「背中優位」「脚優位」という言い方は、あくまでもオーソドックスなスタンスを基準にした相対的なものなので、参考程度に捉えておいて下さい。
最終的には色々試して自分にあったスタンスを見つける必要があります。
股関節の柔軟性チェック:四股ストレッチ
スモウデッドリフトで正しいフォームを取るためには、ある程度の股関節の柔軟性が必要です。
股関節の柔軟性が足りているかどうか、四股ストレッチで簡単にチェックしてみましょう。
もしくは内転筋が固すぎるパターン。
下の動画のような四股ストレッチが楽に出来ないなら、オーソドックスな足幅でスモウデッドをやるには柔軟性が足りてない。
(骨盤は前傾も後傾もしないニュートラルな状態に保ってね) pic.twitter.com/lOOR47CUf1— カイ (@Kai_MuscleBlog) May 31, 2019
相撲の四股の要領で股関節を大きく開きながら腰を落とします。

そのまま左右に肩を入れてストレッチしてみましょう。

どうでしょう。楽に出来ましたか?
このストレッチが楽に出来るようなら、スモウデッドリフトを行うのに十分な股関節の柔軟性があると言えます。
逆に、股関節が上手く外に開けなかったり、肩を入れてストレッチが出来ない方は、股関節が固いせいでスモウデッドリフトが上手くできない可能性が高いです。
そういう方は足幅を狭くするか、内転筋やお尻の筋肉のストレッチを続けて柔軟性が向上してからトライした方が良いでしょう。
動作の練習:ケトルベルスモウデッドリフト
次に、スモウデッドリフトの下半身の動きだけを切り取った練習をしてみましょう。
これにはケトルベルを使ったスモウデッドリフトが最適です。
ケトルベルがなければダンベルで代用するか、もしくは何も持たなくてOKです。
この癖を矯正するには、ケトルベルを使ったスモウデッドリフトがオススメ。(なければダンベル)
左のようにしっかり股を割った状態で、常に脛を地面と垂直に保つこと。右のように脛が前に倒れてしまうのはNG。
レップこなしてるうちにお尻の外側が疲れてきたら、恐らく正しいフォームで出来てる。 pic.twitter.com/b5pqSSNOgD
— カイ (@Kai_MuscleBlog) May 31, 2019
先ほどの四股の体勢を取ってから、そのままケトルベルを握って立ち上がります。


この動作を繰り返して下さい。
動作中はお尻(特に外側)に力を入れて、膝が内に入らないように意識します。(ガニ股の意識)

関節の付き方は人それぞれ異なるので、上の写真よりも自然とつま先や膝がやや前を向く人もいますが、それ自体は問題ありません。
ただし、その自然なポジションよりも膝が内に入ってしまうのはNGです。
骨盤はニュートラル~若干後傾させるような意識を持つとお尻に力が入れやすいです。
また、脛が前に倒れないように、脛は地面と垂直に保つよう意識して下さい。

その動きがスモウデッドリフトで必要とされる下半身の動きです。
レップを重ねるうちにお尻の外側が疲れてくるようなら、恐らく正しい動きが出来ています。
日常動作にはない動きなので、初めは違和感があるかも知れませんが、この動きが身体に馴染むまで練習して下さい。
内転筋が固すぎる人も、この練習をしているうちに少しずつ柔軟性は上がっていくはずなので、地道に取り組みましょう。
スモウデッドリフトの基本的なフォーム
それではスモウデッドリフトの基本的なフォームについて解説していきます。
① 足の位置を決める

まずは足の位置を決めていきます。
オーソドックスなスタンスとしてはファーストプルのときに、正面から見て脛が地面と垂直になる幅が目安です。
多くの人はシャフトの81cmラインに脛が当たるぐらいの位置に立つことになるはずです。

できれば脛はシャフトに当たるぐらい密着させたいですが、それだと上手くフォームが取れない人もいるので、そういう場合はほんの少し(2~3cmぐらい)だけ離れて立ちましょう。
つま先の開き具合は45~60度を目安に、安定して立てる角度にしましょう。(ミディアムスタンスの人は30度〜45度ぐらいが目安)
つま先が開き過ぎるとフィニッシュでバランスを崩しやすくなる傾向にありますが、前を向けすぎても膝が内に入りやすくなるので良くありません。
僕はかなり外に開くタイプですが、もっと前に向けた方がしっくりくる人もいます。
足幅と同様に、安定して動作出来て感覚的にもしっくりくる角度を見つけて下さい。
- スタンスは正面から見て脛が地面と垂直になる幅を目安に
- 脛はシャフトに当てるかほんの少しだけ離す
- つま先の開き具合は45~60度が目安
② フィニッシュをイメージして立つ

足の位置を決めたら、一度フィニッシュの姿勢をイメージして立ちます。
この工程で安定した良いフィニッシュのイメージを脳に刷り込むとともに、足の位置やつま先の向きが適切かどうか確認します。
もしこの時にバランスを崩したり、足でしっかり踏めてる感覚がない場合は、恐らく足幅やつま先の向きが合っていないので微調整しましょう。
- フィニッシュのイメージを脳に刷り込む
- この時に安定して立てないようならスタンス・つま先の向きを調整する
③ シャフトを握りにいく

足の位置が決まり、フィニッシュの体勢もイメージできたら、シャフトを握りに行きます。
このとき、ガバっとシャフトに覆いかぶさるように握りにいくのは避けた方が良いです。
どうしてもそのまま前傾のキツイフォームになりやすくなります。
シャフトを握りに行く際は、頭の位置が前にぶれないように出来るだけ真っすぐ腰を落としましょう。
また、腰を落とすときに脛が前方に倒れないように股関節をしっかり割るように意識して下さい。(四股のイメージ)
このときに脛が前に倒れてしまうと、シャフトを前に押し出すことになり、結果的にバーベルが身体の軸から遠くなってしまいます。
スッと真っすぐ腰を落とせるところまで落として、残り必要な分だけ上体を前傾させてシャフトを握りにいくイメージです。
- 上体がバーに覆いかぶさらないように真っすぐ腰を落とす
- 脛が前方に倒れないように股をしっかり割る
④ グリップを決める

握る手幅は肩幅と同じぐらいが基本です。
大抵の人は、ローレットより内側に指が1~2本入ってくると思います。

ただし、握力が弱くてグリップが外れやすい人は、少し手幅を広げてローレット(シャフトの滑り止め)に指が全部かかるように握るのもアリです。(僕はそうしています)

握り方に関しては、オルタネイトグリップでもフックグリップでも好きな方を選んでください。

- 肩幅と同じぐらいの手幅で握る
- 握力の弱い人はローレットに指が全部かかるように握るのもアリ
⑤ プレモーション(予備動作)

ファーストプル直前のプレモーションは人それぞれですが、大まかには次の4つの型に分類できるでしょう。
色々試してみて、しっくりくるやり方を見つけて下さい。
a. 一度お尻を上げてから腰を前に入れ込むパターン
僕は現在このスタイルです。
一度膝を伸ばしてお尻を挙げ、息を吸い込んだら腰を前のスペースに入れ込んで引き始めます。
間を長く取っても疲れにくいこと、そして脱力した状態から引き始められるところがメリットだと感じています。
腰を打ち付けるようにして勢い良く引き始める人もいますが、初動で軸がぶれやすくなるのと、カラダへの負担も大きいのであまり良くないと思っています。
b. シャフトに覆いかぶさった状態から後ろに倒れていくパターン
シャフトに覆いかぶさった状態から後ろに倒れるようにして軸を決めて引き始めるやり方もあります。
このフォームに限っては、出来るだけ膝を曲げないようにシャフトに覆いかぶさりながら握りに行くのが良いと思います。
タイミングが合わないと浮かないピーキーなファーストプルになりやすいのと、カカトに荷重が乗ってしまいがちなのがデメリットだと個人的には感じています。
c. 徐々に身体の遊びをなくしていって引き始めるパターン
徐々に身体の遊びをなくしていってゆっくり引き始めるスタイルもあります。
頭をクレーンで上から釣り上げられているようなイメージを持つと良いでしょう。
ファーストプルで軸がブレにくい代わりに反動がほぼ使えないため、慣れるまではファーストプルが重たく感じるかも知れません。
d. 握った瞬間引き始めるパターン
プレモーション無しでそのまま握って引くスタイルもあります。
握力が弱い人は時間を掛けてグリップを決めるよりも、握った瞬間引いてしまった方がグリップが持つことが多いので、握力が弱い人にはオススメのスタイルです。
ただしガツンと勢いを付けて背中で引きあげるような形になりやすいので、技術的にはかなり難しい引き方だと思います。
- しっくりくるプレモーションを見つける
⑥ ファーストプル

ファーストプルは脚の力で浮かせる意識を持ちます。
背中で引き上げようとすると、コンベンショナルデッドリフトのような前傾の深いフォームになりやすく、スモウデッドリフトのメリットを打ち消してしまう可能性が高いです。

肩回りを脱力して、レッグプレスのように足で地面を押すイメージを持つと良いでしょう。
このときお尻の筋肉がしっかり使えていないと、膝が内に入ったりお尻から先に上がってしまうので注意しましょう。
ファーストプルの勢いについてですが、しっかりバーベルの重さで肩の位置が下がるのを感じてから引き始められると、腕を長く使えるのでなお良しです。
ガツンと勢いを付けて引き始めると、引き始めは軽く感じるかも知れませんが、その分背中が曲がりやすくなりますし、衝撃がいきなり加わるのは腰や首にも負担が掛かります。
身体の連動を殺さない範囲で極力静かに引き始められるのが理想です。(「バーベルが浮くまで我慢する」という表現がよく使われる)
目線は正面を基準にやや下~やや上が目安です。
上を向いた方がファーストプルは重くなり、下を向いた方がファーストプルは軽くなる傾向があります。(フィニッシュしやすさはその逆)
この辺は感覚に合わせて微調整して下さい。
- 背中で引くのではなく、足で地面を押す意識を持つ
- ガツンと勢いを付けて引かない
- 目線は正面を基準にやや下~やや上
⑦ セカンドプル

バーが浮いてきたら、膝を伸ばす意識を強く持ちます。
注意点として、膝が伸び切るより前に胸を張って肩を返しにいってしまうと、フィニッシュで膝をロックアウトできなくなり、太ももの上でバーを煽るような挙げ方になってしまいます。
これはコンベンショナルデッドリフトを長くやっていた人にありがちな癖です。
あくまでも意識は下半身に置いて、肩回りは脱力を意識して下さい。
- 膝を伸ばすことを意識
- 上半身は脱力を維持
⑧ フィニッシュ

膝を伸ばした勢いを利用しつつ、腰を前に突き出す、もしくは後ろに倒れ込むような意識でフィニッシュします。
コンベンショナルデッドリフトのように胸を張って大げさに肩を返しにいく動作は必要ありません。
最後まで肩回りは脱力しておくことが大事です。
- 腰を前に突き出す、もしくは後ろに倒れる意識でフィニッシュ
- 肩で無理に返そうとしない
スモウデッドリフトにおける典型的なNGフォームの原因と解決策
ここからはスモウデッドリフトにおける典型的なNGフォームの紹介と、その原因および解決策について解説していきます。
a. コンベンショナルデッドリフトのような背中で引き上げるフォームになっている
原因:ファーストプル時に股関節がバーから離れすぎている、脚で立つ意識が持てていない
解決策:ポーズデッドリフトを導入する
上体の前傾が深くなりすぎ、背中で引き上げるようなフォームになってしまっているパターンですね。
主な原因としては、
- ファーストプル時に股関節がバーから離れすぎている
- 脚で地面を押す意識が持てていない
という2つの原因が考えられます。
これらの解決策として、ポーズデッドリフトという種目が有効です。
ポーズデッドリフト
- バーベルをほんの少し浮かせたところで1~2秒止めてから引き上げる。
- 普段のセット重量より軽い重量(80~90%ぐらい)を使って行う。
ポーズデッドリフトでは地面から浮かせた状態でバーベルを保持しますが、もし背中で引き上げるようなフォームになっている場合はキツくて1~2秒も保持できません。
つまり、ポーズデッドリフトを行うことで脚に重量を乗せて楽にバーベルを保持できるポジションを身体に覚えさせることができます。
アップで取り入れたり、補助種目としてしばらく導入すると良いでしょう。
b. 脛が前方に倒れる・膝が内に入る
原因:シャフトと脛の距離が遠い、つま先の向きが前を向きすぎている、お尻の筋肉が使えていない
解決策:セッティングの見直し、適切なキューの採用、股関節外転筋群(中殿筋・大殿筋等)のアクティベート
脛が前方に倒れて膝が内に入ってしまうパターンです。
膝が内に入ると骨盤が前傾して内転筋の負担が増えるので、内転筋を痛める原因になります。
原因としては、シャフトと脛の距離が遠かったり、つま先の向きが前を向きすぎていたり、お尻の筋肉が上手く使えていない場合に起こります。
一番の解決策は、足の位置を決める際にちゃんとバーに脛を密着させて、動作中もずっと脛が前に倒れないように意識し続けることです。
人によっては、「膝を外に割る」「足で地面を引き裂く」といったキュー(動作の意識)が有効かも知れません。

それでも上手くいかない場合は、大殿筋や中殿筋といったお尻の筋肉が上手く働いていない可能性が考えられます。
これはファーストプルがお尻から上がってしまう原因にもなります。
ウォーミングアップにクラムシェルやバンドスクワットなどの種目を取り入れ、お尻の筋肉をアクティベートしてやると良いかも知れません。

先ほど紹介したポーズデッドリフトを取り入れるのも有効です。
c. ファーストプルで腰を落とし過ぎ
原因:横から見たときの薄さに拘り過ぎ
解決策:自分が自然に腰を落とせる範囲内で動作する
横から見たファーストプルの姿勢を薄くしよう薄くしようとするあまり、腰を落とし過ぎてしまうパターンです。
このパターンは脚が必要以上にしんどくなり、ファーストプルがめちゃくちゃ重たくなってしまいます。
薄さを追求することは大事ですが、あくまでも「自然に腰を落とせる範囲内」というのが前提です。
僕の場合は下の写真ぐらいまでです。

自然に腰を落としても手がシャフトに届かない分は、上体を前傾させるか上背部を丸めてシャフトを握りにいく必要があります。

ただし、下背部を丸めずに上背部だけを上手く丸めるには技術が必要となるので、後者は上級者向けです。
基本的には、必要な分だけ上体を前傾させてシャフトを握りに行きましょう。
d. 背中を反らしすぎ
原因:良い姿勢をはき違えている、肩の脱力が出来ていない
解決策:姿勢の見直し、ストラップを使って正しい脱力の仕方を確認する
これは背中を必要以上に反らしてしまっているパターンです。
脊柱は反ってもいない丸まってもいないニュートラルなポジションが一番強いので、過剰に反らす必要はありません。
むしろ反らした分だけシャフトと肩の距離が遠くなるので、その分は膝を曲げてシャフトを握りにいくことになります。
そうなると足の力が無駄に必要となり、ファーストプルが非常にしんどくなります。

また、骨盤が前傾すると膝も内に入りやすくなるので、内転筋を痛める原因にもなります。
解決策としては、まず自分のニュートラルな姿勢を知り、その姿勢を保ち続けることです。
自分のニュートラルな姿勢が分からない人は、肩の力を抜いてリラックスした状態で何回かその場でジャンプしてみて下さい。
恐らく、自然と肩の脱力が出来て腕が長く使える状態になっているのが感じられると思います。
そこから無理に背中を反らしたり丸めたりせず、引き始めるまでその状態を維持しましょう。
どうしても引くときに肩に力が入ってしまうという方は、ストラップやパワーグリップを使って練習すると、肩を脱力したまま引く感覚を意識しやすいと思います。


また、自然と腰が反ってしまう方は、腹筋を締めて骨盤を後傾させるような意識を持つと良いかも知れません。(実際には後傾させずにニュートラルに保つ)
その方が自然と臀筋群に力も入れられるので、膝も内に入りにくくなります。
補足:膝の向きについて
この記事では、膝の向きについて「膝が内に入らないように」とアドバイスしています。
「膝を内側に絞って、股関節の内側に負担を掛けるフォームにならないように」という意図でこのような表現を使いました。
これは決して「膝を前に向けるな」と言っている訳ではありません。
骨の付き方を含め身体の作りは人それぞれなので、スモウデッドのスタンスを取ったときに自然と膝が前の方を向く人もいます。
つま先の向きも45度~60度目安と書きましたが、つま先をほぼ正面を向けた方が楽な人もいます。(特にミディアムスタンスの方や女性の方)

それはその人にとっては自然なポジションなので、膝やつま先が前の方を向くこと自体は問題ないと考えています。(逆に、そういう人が無理をして僕のように大きく膝を外に開こうとすると、関節や筋肉に負担が掛かってしまい、怪我に繋がる可能性があります。)
あくまでも「自分にとってのニュートラルなポジションより膝が内に入らない」というのが肝心ですので、膝の向きについては自分の身体やフォームに合わせて調整して下さい。
まとめ
スモウデッドリフトで高重量を挙げるためのフォームとコツについて解説しました。
この記事で解説したのは、あくまでも一つの「型」であり、必ずしも万人に当てはまるものではありません。
さらに言えば、「現時点での」僕の考えなので、今後大幅にアップデートされる可能性も十分にあります。
とは言え、この記事で登場する
- 横から見たときに薄く
- ファーストプルを脚の力で浮かせる
- 脛を垂直に保つ
といった考え方は、スモウデッドリフトの基本的な考え方と呼べるものだと思います。
何事もそうですが、「まずは基本に忠実にやってみて、少しずつ自分なりのやり方へシフトしていく」というのが上達への一番の近道だと思うので、フォームに悩んでいる人は是非一度試してみてもらえればと思います。
この記事が皆さんがスモウデッドリフトのフォームについて理解を深めるきっかけになれば幸いです。


スターティングストレングスを買ったらスモウデットリフトについては書かれてなくて、、凹んでインターネットを彷徨ってたら辿り着きました。
めっちゃくちゃ参考になりました。
これ以上わかりやすい記事は他にありませんでした。
ありがとうございます。ブログ応援してます!
参考になったようで嬉しいです。
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