サプリメント

カフェインの筋トレ効果や飲み方について徹底解説!

カフェインは、クレアチンと並ぶ優秀なエルゴジェニックエイド(*1)です。

覚醒作用が有名ですが、他にもエネルギーアップ、パワー持久力の向上、体脂肪減少など、筋トレに有効な様々な効果を持っています。

カフェインはプレワークアウトサプリの定番成分であり、今やほとんどのプレワークアウトサプリにはカフェインが含まれています。

それほどカフェインは効果が高い成分だということです。

安全面を心配する人がいるかもしれませんが、カフェインに関する研究は世界中で盛んに行われており、適度に摂取する限り安全面での問題はないことが分かっています。

(*1)通常以上にパフォーマンスを引き上げてくれる成分のこと。

カフェインは様々な効果を持つエルゴジェニックエイド

カフェイン(caffeine)は、コーヒー豆から分離された成分です。

各種コーヒー飲料、緑茶、ウーロン茶などの飲料や、チョコレートなどの加工食品にもカフェインは含まれています。

最近では、エナジードリンクの成分として見かけることが多いかもしれません。

カフェインは、覚醒作用(目を覚ましてくれる作用)が有名ですが、そのほかにもエネルギーアップ、パワーや持久力の向上、体脂肪減少など、様々な効果を持っています。

通常以上にパフォーマンスを引き上げてくれる成分のことを「エルゴジェニックエイド」と呼びますが、カフェインはクレアチンと並ぶ代表的なエルゴジェニックエイドです。

カフェインの働き

働き① アデノシンの働きを阻害する

これはカフェインの持つ覚醒作用脂肪燃焼に深く関っています。

まず、覚醒作用との関係について説明します。

カフェインは「アデノシン」という物質と構造が似ており、「アデノシン受容体」に結びつくことができます。アデノシンがアデノシン受容体に結びつくことにより、ドーパミン作動神経の働きを抑えるように働きます。

しかしカフェインがアデノシンの代わりに結びついてしまうと、その働きは起こらなくなります。

ドーパミン作動神経は覚醒と興奮を促進する働きがあるため、カフェインを摂取することによってドーパミン作動神経の働きが増強され、覚醒や興奮が起こるのです。

次に脂肪燃焼との関係ですが、アデノシンは「ノルアドレナリン」の働きも抑えます。

ノルアドレナリンは脂肪分解酵素であるホルモン感受性リパーゼを放出する働きがあります。

そのため、カフェインの摂取によりアデノシンの働きが邪魔されると、ノルアドレナリンの分泌が増え、脂肪分解が起こるのです。

また、カフェインにはアドレナリンを増やす働きもあり、これもノルアドレナリンと同じ経路で脂肪燃焼に働きますが、アドレナリンの増加はアデノシン阻害作用とは関係なく起こるようです。(※1)

働き② ホスホジエステラーゼの働きを阻害する

これはカフェインの持つエネルギーアップの作用に深く関わっています。

身体のエネルギー源であるATPにアデニル酸シクラーゼという酵素が働くと、cAMP(サイクリックエーエムピー)という物質ができます。

これはグリコーゲンや脂肪を分解してエネルギーを取り出す働きをもち、またテストステロンのレベルをアップさせる作用もあります。

cAMPはホスホジエステラーゼという酵素によって分解されるのですが、カフェインはその酵素の働きを邪魔します。

つまり、カフェインを摂るとcAMPが増加し、それによってエネルギーのアップや覚醒作用がもたらされます

働き③ 筋小胞体のカルシウムイオンの放出を増やす

これはカフェインの持つパワー向上効果に関わっています。

「筋小胞体」というところからカルシウムイオンが放出されると筋肉が収縮するのですが、
カフェインにはこのカルシウムイオン放出を増やす作用があるのです。

これにより筋肉の収縮力高まり、通常より強いパワーを発揮することが可能となります。

カフェインの効果

集中力向上

カフェインはアデノシンの働きを阻害し、脳を覚醒させることで、ワークアウト中の集中力を向上させてくれます。

ただし、常用するとカフェイン耐性が付いてしまい、覚醒作用は得られなくなってしまいます。

ほぼ毎日トレーニングをしている人の場合は、脚や背中のトレーニングの日だけ摂取するようにするなど、間隔を空ける工夫が必要です。

パフォーマンスの向上

カフェインは運動時のパフォーマンスの向上に効果があります。

特に持久系の運動高い効果を発揮します。

2012年に行われた研究では、上級者の自転車競技の選手に最大酸素摂取量の75%の運動を60分間行わせた結果、カフェインを体重×3mg 摂取したグループでは、カフェインを摂取しないときに比べて走行距離が4.2%伸びました。(※2)

また、カフェインは長距離走のような有酸素運動だけでなく、インターバル走のような無酸素運動の繰り返しにおいても効果を発揮します。

2010年に行われた研究では、自転車競技の選手に30秒スプリントを5本×4セット行わせたところ、カフェイン240mgを摂取したグループは、偽薬を摂取したグループに比べて、スプリントのパフォーマンスを5.4%向上させました。(※3)

なお、 この研究では前半10本と後半10本の比較において、筋出力の低下はカフェイン摂取群の方が少なくなかったことが報告されています。

このように、カフェインは有酸素的であれ無酸素的であれ、運動のパフォーマンスを引き上げてくれる強力なエルゴジェニックエイドであると言えます。

トレーニングのボリュームを増やす

カフェインは、持久力やパワーを高めるとともに、痛みを感じにくくさせる(※4)ことによりトレーニングのボリュームを増やします。

2008年に行われた研究では、トレーニング上級者対して体重×6mgのカフェインをトレーニングの一時間前に摂取させて、60%1RMの負荷でベンチプレスとレッグプレスを行わせました。

その結果、カフェインを摂取した群ではベンチプレスで11%、レッグプレスで12%ボリューム(重量×挙上回数)が増えました。(※5)

また、カフェインにはテストステロンを増やす働きもありますが(※6)、これはトレーニングのボリュームが増えることによる間接的な効果であると考えられます。

体脂肪減少

カフェインはアドレナリンやノルアドレナリンの分泌を増やして脂肪分解酵素を活性化します。

そのため、運動前に摂取することで体脂肪の分解が促進されます。

ラットでの研究では、特に腹部の脂肪減少に効果があったということです。(※7)

カフェインの摂取方法

トレーニング開始30分前に、無水カフェインの形態で200~400mg程度摂取しましょう。

カフェインを日常的に摂取していると「カフェイン耐性」がついてしまい、覚醒効果が得られにくくなってしまうことに注意が必要です。

カフェインは日常的に摂取している人と、普段摂取しない人とでは、効き目が大きく違ってしまうのです。

サプリメントとして摂取していなかったとしても、コーヒーやエナジードリンクを日常的に飲んでいる人は、ほぼ確実にカフェイン耐性が付いてしまっています。(コーヒー240ml中に約200mgのカフェインが含まれる)

覚醒作用が目的なら、毎日の摂取は避けて、「脚のトレーニングの日のみカフェインを摂取する」というような使い方がおすすめです。

もしカフェイン耐性が付いてしまった場合は、1~2週間ほどカフェイン断ちをすることでリセットすることができます。

なお、体脂肪減少や運動パフォーマンスの向上を狙った摂取であれば毎日摂取しても問題ありません。(※8)

EGCGと合わせて摂取することで体脂肪燃焼の相乗効果が得られる

カフェインと相性が良いのはEGCGです。

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カフェインと同時に摂ることで、より高い脂肪燃焼効果を得ることができます。(※9, ※10)

カフェインはアドレナリンやノルアドレナリンを分泌させて脂肪酸を遊離させますが、EGCGはそのアドレナリンやノルアドレナリンを分解する酵素(Catechol-O-Methyltransferase)を阻害します。

カフェインとEGCGを同時に摂取することで血圧が増加し、消費エネルギーが増大するものと考えられます。

ちなみにこの2つはどちらも容量依存的であり、多く摂取すれば多く摂取するほど効果が高いようです(※10)。

摂りすぎには注意しつつ、EGCG300mg+カフェイン200mgを目安に十分な量を摂取しましょう。

カフェインは一度に大量摂取すると危険です

カフェインは一度に大量に摂りすぎるとカフェイン中毒を引き起こす可能性があるので、摂り過ぎには十分注意して下さい。

一般的な成人の場合、10~12g以上が危険と言われます。

危険でない分量の範囲内であっても、不眠・頻尿・焦燥感などの症状が現れることもあるので、自分の体調と相談しながら使用するようにしましょう。

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ドーピングチェックのある団体に所属しているアスリートの方へ

最後に、ドーピングチェックのある団体に所属しているアスリートの方へ注意喚起をしておきます。(一般の方は読み飛ばしてもらって結構です)

市販されている全てのサプリメントには、製造の過程で成分表示外の禁止物質が混入している可能性があります。(コンタミネーション)

インフォームドスポーツのような全ロット検査のアンチ・ドーピングプログラムの認証を受けている商品は限りなく安全に近いですが、それでも禁止物質が混入している可能性はゼロではありません

僕がこの記事で紹介しているサプリメントは、一応過去にドーピング違反物質が含まれていたという事例はないメーカーの商品ですが、今後コンタミが起きない保証はどこにもありません。

「海外製はダメ、国産なら安心!」という単純な問題でもないです。

脅しをかけるようで申し訳ないですが、そういったリスクを認識した上で、「あくまでも自己責任」で購入されるようお願いします。

まとめ

今回の記事では、「カフェインの筋トレ効果」について解説しました。

カフェインは覚醒作用だけでなく、エネルギーアップ、パワー持久力の向上、体脂肪減少など、筋トレに有効な様々な効果を持つ優秀な成分です。

一度に摂りすぎると危険ですが、適量使用すればパフォーマンスアップに貢献してくれること間違いなしなので、是非有効利用して欲しいサプリメントです。

減量目的の場合は、EGCGとともに摂取すると相乗効果を得られる可能性があるので、この2つは一緒に摂取することをおすすめします。

【参考文献】

※1:
Hippocampal noradrenaline release in awake, freely moving rats is regulated by alpha-2 adrenoceptors but not by adenosine receptors. J Pharmacol Exp Ther. (1997)

※2:
The effects of different doses of caffeine on endurance cycling time trial performance. J Sports Sci. 2012;30(2):115-20. doi:10.1080/02640414.2011.632431. Epub 2011 Dec 6.

※3:
Caffeinated chewing gum increases repeated sprint performance and augments increases in testosterone in competitive cyclists. Eur J Appl Physiol. 2010 Dec;110(6):1243-50. doi: 10.1007/s00421-010-1620-6. Epub 2010 Aug 25.

※4:
The effects of low-dose caffeine on perceived pain during a grip to exhaustion task. J Strength Cond Res. 2011 May;25(5):1225-8. doi:10.1519/JSC.0b013e3181d9901f.

※5:
The effect of caffeine ingestion on mood state and bench press performance to failure.  J Strength Cond Res. 2011 Jan;25(1):178-85. doi:10.1519/JSC.0b013e318201bddb.

※6:
Dose effect of caffeine on testosterone and cortisol responses to resistance exercise. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2008 Apr;18(2):131-41.

※7:
Caffeine Restores Insulin Sensitivity and Glucose tolerance in High-sucrose Diet Rats: Effects on Adipose Tissue. JOURNAL OF CARDIOVASCULAR DISEASE  ISSN: 2330-4596 (Print) / 2330-460X (Online)

※8:
Dispelling the myth that habitual caffeine consumption influences the performance response to acute caffeine supplementation. J Appl Physiol (1985). 2017 May 11:jap.00260.2017. doi: 10.1152/japplphysiol.00260.2017. [Epub ahead of print]

※9:
Effects of encapsulated green tea and Guarana extracts containing a mixture of epigallocatechin-3-gallate and caffeine on 24 h energy expenditure and fat oxidation in men. Br J Nutr. 2005 Sep;94(3):432-6.

※10:
The effects of catechin rich teas and caffeine on energy expenditure and fat oxidation:a meta-analysis. Obes Rev. 2011 Jul;12(7):e573-81. doi: 10.1111/j.1467-789X.2011.00862.x. Epub 2011 Mar 2.

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