今回の記事は、現在通っているトレーナースクール「Yawara Trainer’s Academy 0期」での学びをアウトプットするものです。
「全ての現代人は副腎疲労を抱えている」という仮説とその根本的な原因について書いていきます。
目次
全ての現代人は副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)を抱えている
副腎は左右の腎臓の上に位置するピラミッド型の臓器で、50種類以上のホルモンを産生・分泌しています。

特にストレス下においては、抗ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌して、ストレスに対抗します。
過剰なストレスを受け続けているとコルチゾールが慢性的に分泌過剰となり、副腎に負担がかかり機能低下を起こします。
この状態を「副腎疲労」と呼びます。
ストレス社会に生きる現代人は、既にこの副腎疲労になっている、もしくはその予備軍である場合がほとんどであると考えられます。
コルチゾール分泌過剰のままトレーニングしても効果が出にくい
コルチゾールは筋肉の分解を進めるカタボリックホルモンでもあります。
したがって、いくらトレーニングをして筋肥大や筋力増強を進めようとしても、過剰なストレスにより副腎からコルチゾールが出続けている状態では、トレーニング効果は減衰してしまいます。
トレーニーにとって非常に由々しき事態ですよね。
最大限のトレーニング効果を得るためには、この副腎疲労を解決する必要があります。
現代人はリーキーガット症候群(腸漏れ)も抱えている可能性が高い
さらに恐ろしいことに、現代人は「リーキーガット症候群(腸漏れ)」も抱えている可能性が高いです。
リーキーガットとは、腸壁バリアが壊れて隙間ができ、腸内にあるべき細菌や食物成分が身体の中に入ってしまう現象で、身体のさまざまな不調と深い関係があると言われています。

要は、ほとんどの人の腸には穴が空いてしまっているということです。
リーキーガットは、主に特定の食材を摂取することで引き起こされます。
- カゼイン(牛乳)
- レクチン(豆)
- グルテン(小麦)
- 糖の摂りすぎ
こういった原因となる食材を避けることが、リーキーガットを予防する上で大切となります。
リーキーガットが原因でコルチゾールが出て、副腎を疲労させる
リーキーガットの状態とは、常に腸内で炎症が起き続けている状態です。
つまり慢性的にコルチゾール分泌が高まった状態となります。
リーキーガットが起きると、「コルチゾールが出っ放しの状態=副腎が働きっぱなしの状態」になるため、副腎疲労を引き起こします。
この状態ではカラダやメンタルの疲労が抜けにくくなります。
また、コルチゾールの拮抗ホルモンであるメラトニンが出にくくなるので、睡眠の質も下がります。
自然とカフェインやアルコールを欲するようになり、アディクト(中毒)になってしまうことも・・・
このような状態のとき、人は自然と
- カフェインで気合を入れる
- アルコールでストレスを発散する
といった行動を取りやすくなります。
つまり、「理性ではなくホルモン(コルチゾール)の要請によりカフェインやアルコールを欲している」という状態になってしまうわけです。
カフェインやアルコールを摂取するとドーパミンが出るので、一時的には元気になったりストレスが緩和された気になります。
しかし、原因は解決しないまま無理を続けることになるので、ストレスは積み重なり、さらにカフェインやアルコールを求めるようになります。
それが習慣化されていくうちに、気付かないうちに人はアディクト(中毒)になってしまうのです。
つまり、リーキーガットがカフェインやアルコールなどの無自覚なアディクトを引き起こしている可能性があります。
副腎疲労が起こる4段階のプロセス
ここで一旦今回の話の流れを整理します。
そもそも全ての現代人は副腎疲労を抱えているという仮説があり、その原因のひとつがリーキーガットによるコルチゾール分泌過剰です。
リーキーガットの原因はそもそも食べ物なので、そもそも食べ物が原因となりコルチゾールの分泌過剰やアディクトが起きるということですね。
まとめると、現代人の副腎疲労問題は以下の4段階のプロセスで起こっています。
- グルテンやレクチンなどの原因物質が含まれたものを食べる
- リーキーガットになる
- コルチゾールが慢性的に分泌された状態となる
- 副腎疲労が起こる
つまり、副腎疲労の根本的な原因は食べ物にあると言えます。
特に「リーキーガットの原因になるものを極力食べない」という対策が有効になります。
いきなり急激に習慣を変えようとしても無理
「じゃあ明日から食べ物を全部変えて、絶対にグルテンやレクチンを取らないようにすればいいんだ。即刻全部辞めよう!」と考えるかも知れません。
しかし、一気に生活習慣を変えるというやり方はほとんどの場合上手くいきません。
脳のカラクリとして、人間は今の自分から変わりたくないので、意識的に行動を変えようとすると必ず現状に引き戻される仕組みになっているからです。
いわゆる三日坊主はこうして起こります。
「知識だけ入れて、あとは無意識に任せる」ぐらいがベスト
じゃあどうすれば良いかというと、必要な知識だけ入れてあとは無意識に任せることです。
「いや、そんなんで変わるわけあるかい!」とツッコミを入れたくなる気持ちも分かりますが、実はこれが1番本質的な方法なのです。
例えば今回の記事を読んで、
「小麦を取るとリーキーガットになって副腎疲労問題が発生してしまう。なんならそれが原因でトレーニング効果も下がるし、カフェイン中毒にもなりやすくなる。とにかくヤバい。」
という知識を得たら、別に意識しようとせずとも今後パスタ食べるのが少しだけ億劫になるはずです。
それが無意識が変わったということです。
意識的に変えようとすると現状に引き戻されるので、このように無意識を変えるのが1番なのです。
「絶対に食べちゃダメだ!」と規定すると、かえって食べたくなってしまって失敗します。
つまり結論としては、リーキーガットの原因となる食材を摂り続けることでカラダにどんな悪影響があるかを正しく理解し、あとは無意識に任せて自然と過ごしましょう。
まとめ
今回は、「全ての現代人は副腎疲労を抱えている」という仮説とその根本的な原因についての記事でした。
以下まとめです。
- リーキーガット(腸漏れ)が原因でコルチゾールの慢性的な分泌過剰が起こり、副腎が疲労している
- 根本的な原因は小麦、大豆等のリーキーガットを引き起こす食材を恒常的に摂取していることにある
- 意識的に食事を大きく変えようとすると現状に引き戻されるので、知識を入れて無意識に任せてしまうぐらいでちょうど良い
これはスクールからの学びではありませんが、習慣を変化させる場合は「少しずつ変化させる」というのも大事です。
現状への揺り戻し(フィードバック)が来ないぐらいに小さな変化であれば、人は苦痛を感じることなく習慣を変えていくことができます。
ダイエットで言えば、「1日10分だけウォーキングする」「駅で階段を使うようにする」「白ごはんを1/3だけ減らす」のような小さな取り組みからスタートするということです。
意識的に大きく変えて三日坊主になるぐらいなら、知識を入れた上で無意識に任せて、小さな一歩を着実に踏み出しましょう。